看護師になって就職する時や、これまで転職する時、
精神科だけはイヤ…
精神科はやめておこう…
こんなことを感じたことはあるのではないでしょうか?
おそらく大勢の看護師は精神科で働くことを、最初から好んで選ぶことはないです。
私もそうでした。
仕方なく選ぶ人が多いのではないでしょうか?
どうして、
精神科だけはイヤ…
と思うのでしょうか?
私は精神科で約10年以上働いたことがあります。
そして、この問題を考えてみました。
精神科だけはイヤ…
と思う看護師の本音を精神科歴10年以上の私が考えてみたいと思います。
何だか怖い
精神科って状態の悪い患者さんが入院する、閉鎖病棟があります。
閉鎖病棟は病棟の入り口に鍵がかかっていて、患者さんが自由に外に行けないようになっています。
そして、病棟の中も保護室というものがあります。
保護室とは自傷他害のある患者さんや、自殺をしてしまう可能性のある患者さんなどが安全のために使う個室です。
保護室は部屋の中からは鍵を開けることができない仕組みになっています。
部屋の中にはトイレと寝具しかありません。
精神状態が悪い患者さんは、突然暴れたりすることがあります。
精神科は閉鎖されている病棟で、暴力、暴言などがあるので、怖いイメージを抱きやすいです。
一般の病気の場合、突然暴れたり、というのはあまりありませんよね。
話せばわかる患者さんがほとんどの一般病棟と比べると、どうしても精神科は怖いイメージで敬遠してしまいます。
患者や病気のことが理解できない
精神科の病気には、
・幻聴
・幻視
など、健康な人は経験することのないつらい症状があります。
他の病気と違って、精神の病気は症状が特殊で理解しずらく、難しいイメージです。
今でなくてもいい
転職や就職で精神科の求人があったとき、「精神科で働くとしても、もっと先でいい」と思う人が多いです。
それはなぜかと言うと、精神科の病院に就職するとキャリアが積めないと思っているからです。
精神科でも処置がありますが、一般病院での処置よりも少ないです。
そのため、精神科で働くと処置ができなくなるのではないか、と心配になります。
特に若いうちは、総合病院などの大きな病院で働いていろいろな技術を身につけたいと思うものです。
看護学校を卒業してすぐに、精神科を選んでしまうと処置を何も覚えられずにその先の転職ができなくなると思われています。
それに、一度精神科で働くとまた転職するときに、一般の病院への転職が不利になるのではないかと考えてしまいます。
精神科で働いたらその時点でキャリアは終わるような気持ちでいる人が多いと思います。
精神科病院への就職は、簡単に合格できるというイメージもあります。
・いずれどうしても転職しなくてはならない時
・急いで転職先を探したい時
などは精神科で働くとしても、
今はまだイヤ…
そのうち…
と考えている人も多いです。
精神科で働くことはステータスではない
これが一番の理由だと思います。
看護師になる人はほとんどの人が、大きな総合病院で交代勤務をしてバリバリと仕事をしたいと考えています。
ハードな深夜や準夜をこなして、忙しく働くことにステータスを感じています。
そして、難しい処置を覚えて、なんでもこなせるようになることに意欲を燃やします。
ナースの花形は総合病院です。
だってバリバリできる看護師ってかっこいいですよね。
それなのに、精神科は一般病院にくらべて劣って見えてしまいます。
患者さんはちょっと理解できない行動をして、中には不潔な人もいる。
精神科で働くのはあまりかっこいいとは言えないと思っています。
それよりも夜勤もこなし、処置もバリバリこなしたいと…
精神科ナースはレベルが低い
悲しいですが、このように思っている人がいるのも事実です。
簡単に就職できて仕事が楽…と思われているのも事実です。
総合病院での看護師は常に最新の医療と接していて、勉強もしなくてはなりません。
中には認定看護師を取得したりとにかく学習意欲が高いナースが多いです。
残業が当たり前でプライドも高いです。
一方精神科は、中には認定看護師を取る人もいますが、総合病院に比べたら一刻を合わそう救命は少なく、看護師のレベルも低いと思われています。
口に出さなくても本音はそう思っている看護師が多いです。
なので、精神科で働くのはイヤ…と思ってしまうのです。
まとめ
私は精神科の経験が10年以上あります。
精神科で働く前は、私も精神科で働くことはあまり気が進みませんでした。
でも働き出したら、意外に楽しくて私には合っていました。
結局、働きやすさが一番だということがわかりました。
そして、目の前の患者さんを支えるのに、レベルとかステータスとかそんなのはくだらないということがわかりました。